華厳珈琲:コーヒーの名前に「華厳」がついた由来
事務局長の佐藤です。いまから20年以上の昔のことです。とある喫茶店で華厳珈琲という紙パック(おそらく1000ml)のコーヒーを売っているのを見つけました。私は仏教学のなか、『華厳経』を中心経典とする華厳宗という宗派を研究していたので興奮し、すぐ購入しました。味は普通のコーヒーでしたが(私の味覚では)、名前の由来が気になります。そこで直接会社に電話して聞いてみました。
話は第二次世界大戦に遡ります。南方に進出した日本軍がインドネシアのスマトラ島北部で美味しいコーヒー農園を見つけました。協議の結果、そこで採れたコーヒー豆を皇室に献上することにしたそうです。その場所の名前が「タケンゴン」。しかしタケンゴン・コーヒーでは趣きがないので、「タケンゴン」に似た言葉として「ケゴン」=華厳が選ばれたとのこと。実際に献上されたかどうかはわかりませんが、この話がもとになって「華厳珈琲」と名付けられたそうです。
その後、歳月が流れてその喫茶店もなくなり華厳珈琲も見なくなりました。今でもたまにインターネットで検索してみるのですが情報はありません。もう製造もしていないのかもしれません。どなたかご存じの方がいらっしゃれば情報をお寄せください。
(感謝! アイキャッチ画像: Melk HagelslagによるPixabayからの画像)